原作でも台詞回しとかファンタジックーと思っていましたが、映画だとさらに際立つなぁと思いました。
ファンタジーな話だと思えば、いろいろとフィルターにかけてみることができて、それはそれは美しい話になります。
しかし、キスシーンと、最後の写真展のシーンだけは、そのいろんなフィルターを忘れて、見入ってしまった……。美しく丁寧に作られてきた描写が、最後の最後の喪失感に繋がるのかもしれません。
キアヌ・リーブスが見れて良かった。
うん、それだけ。
いや、最初の方は面白いなぁと思ってみてた。ノーベル賞受賞者との会話のシーンの雰囲気とかも好きです。
いろんなものが粉々になっていくのとかもね。ノアの方舟的な解釈も(あれ、ノウイングと記憶がごっちゃになってきたぞ)
でも、あのお子様が絡んでくると、あれあれあれ?って傾いていって。
あ、ちょっとネタバレしますよ。
あらすじ
宇宙物理学者のジョン・ケストラー(ニコラス・ケイジ)は、自分の息子ケイレブ・ケストラー(チャンドラー・カンタベリー)の小学校の創立記念日に参加する。50年前に埋められたタイムカプセルを掘り起こし、当時の子供たちの未来を描いた絵を子供たちに配っていた。
ケイレブの受け取った紙には、数字がぎっしりと書かれていた。それをケイレブは家に持ち帰ってしまうが、ジョンはその数字の一部分が気になった。それはちょうど911の日付とその犠牲者の数だということに気づく。他の数字も追っていくと、事故の日付・犠牲者という組み合わせで埋められているということがわかった。そして、そこには未来の日付も記されていた。
音楽
劇中、効果的に使われていたクラシック音楽は、ベートーベンの交響曲第7番第2楽章でした。ベートーベンの2楽章って美しいものが多くて、とても好きです。
第7番というと、「のだめカンタービレ」のドラマでもオープニングテーマに使われていたりして、ポップで明るいイメージが先行するので、あのエンディングに近い人々が暴動を起こし、荒れ果てた町の中を、ニコラス・ケイジが行くときに流れた、諦観的なイメージがありません。ので、ちょっと第7番だってすぐに思い出せなかったです。
写真は、私が第7番の中では一番好きなCDです。指揮はカルロス・クライバー。演奏はウィーンフィルです。でも、このCDは第1楽章の躍動感が印象的で、正直なところ2楽章の印象は薄いです。
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